London研究日誌

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2008年 04月 03日 ( 1 )


2008年 04月 03日

孤独な音

昨年秋以降、ずっと独りで仕事をしている。

それまでは、同僚や外部の人たちとチームを組んでプロジェクトを行っていたのだが、秋以降は独り。周りの同僚が呆れるぐらいの仕事量がありながら独り。これは、研究の性格にもよるし、上司の仕事の振り方にもよるのだが、とにかく孤独な作業を黙々と続けてもう半年になろうとしている。しかし、孤独な作業(=研究)というのは、こんなに厳しいものだとは思わなかった。自分自身を除いては、頼れるのは膨大な文献とたまに出会う専門家たちだけ。

そんななかで、もがき苦しんでいた研究だが、お陰様で、一時帰国中に皆さんにお世話になったことと、その前後にかなり集中したことによって少しずつフォーカスが絞れてきたように思う。ふい。とはいえ、いまは目前の締め切りに向けて、時間との戦い。ほぼ時間刻みで仕事の計画を立てつつ進めているが、間に合うんだろうか。

こんな孤独な状態において、私にとっての最良の精神安定剤は音楽だと改めて認識している。日本滞在中も無性に何かCDを買いたくなり、最近の私にしては非常に珍しく、6枚購入した。また、ロンドンに帰ってからも2枚ほど購入。

大昔は、自宅近辺ではほぼ唯一の輸入CD屋だった渋谷のTower Recordsに通い詰め、当時は妙に細長い紙パッケージ入りだった輸入CDを毎週のように買い漁って、千枚以上のCDを貯め込んでいたのだが、最近は買っても年に数枚程度。MP3など圧縮音源の普及が原因にあるかもしれないし、当時はお気楽サラリーマンだったということも、現在のCD購入意欲の激減に影響があると思われる。あんな買い方はもう出来ないだろうな。

ともかく、久々に入手したCDは即座に大容量iPodに入れ、職場でも自宅でも聴きながら仕事をしている。

最近のお気に入りは、先日観た映画「August Rush」で流れていたタッピング奏法のギター。Kaki KingやMichael Hedges、さらに押尾コータローなども聴いている。特に、Kaki Kingの「Air and Kilometers」は不思議な感じで良い。チェロだと思うのだが、弦楽器との絡みの部分など、思わず仕事の手を止めて聞き入ってしまう。

そういえば先日飲んでいたときに、いま何か一つのものにお金を使うとしたら何か、と友人に聞かれた。私は、ちょっと迷いながら、「音」と答えた。

あとで考えてみると、いまの孤独な状態だから出てきた答えなんだろうなと思う。本来私は、自分自身が楽しいことと、自分の大切な人たちが楽しんでくれることにお金やエネルギーを使いたいと思っている。特に、周りの人たちの笑顔のためだったら、お金はいくら使っても良いと思っていた。いや、いまでもそう思っている。早く、そう即答できるようになりたいと思う。そのためには、いまの「孤独」から抜け出さないと。
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by kototora | 2008-04-03 16:46 | myself