2004年 10月 29日

国連と危機管理

先ほど、パキスタンのイスラマバードのホテルで爆発騒ぎがあり、5人の方が負傷したという報道がありました。米国の外交官をねらったテロという説もありましたが、パキスタン当局はどうやら否定した模様です。今晩、このホテルに偶然妻の上司が出張で宿泊していたそうです。上司には幸い怪我はなく、安全な場所に避難されたそうです。

国際機関に勤務していますと、大なり小なりこういった危険と隣り合わせにあります。昨年のイラク・バグダッドの国連爆破事件は記憶に新しい惨事ですが、紛争国や危険地帯での勤務も多い国際公務員には、常にこういったリスクに直面する可能性があると言っても過言ではないと思います。ということで、国連ではセキュリティ・トレーニングの受講を義務づけられており、これを終了していないと出張に出れないと言われたので、私も今年始めに受講しました。このトレーニングは、どうしたらリスクを回避できるか、という点に特に重きをおいていたように思います。例えば、危険地帯の一人歩きはしないとか、ホテルでも地上階には絶対宿泊してはいけない、などもトレーニングの中で学びました。

いま、日本人の若者がイラクで生死の危機に直面しています。なんとか助かって欲しいと心の底から思っているのですが、一方でご自分で危機管理を充分にされていたのか疑問です。ラマダンの真っ最中、宿泊地も確保できていない、しかも半ズボン・Tシャツでイラク入りしたというのは、あまりに非常識です。先日のイラクで拘束された3人組の方々や、銃撃戦のさなかのべツレヘムの聖誕教会に突然現れた日本人カップルもそうですが、紛争地帯は最も避けるべき場所だというごくごく基本的なことを忘れていませんか?

これまでもイラクでは何人もの外国人が拘束されてひどい目にあってきましたが、観光客というのは今回が初めてではないかと思います(違うかもしれませんが)。ベツレヘムのカップルも「地球の歩き方」を持っていたバックパッカーだったと記憶しています。そんな観光客は日本人しかいないんじゃないかと思います。そんな日本人で良いのか、我々はいま一度しっかりと考える必要があると、私は思います。
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by kototora | 2004-10-29 04:57 | work


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